専門看護師はどうすれば取得できる?

特定分野の専門知識とスキルを持つ専門看護師は、看護師がキャリアアップするうえで人気の資格です。専門看護師には、6つの役割と13の専門分野が存在します。
13ある専門分野のうち、メジャーなのはがん看護でしょう。がん患者に対して、QOLの視点で高い水準の看護を提供する看護師のことです。
専門看護師ならではの分野としては、家族支援や遺伝看護などが挙げられます。遺伝看護とは、遺伝性疾患の予防や治療などに関する知識とスキルを持つ看護師のことです。
6つの役割としては看護の実践、患者や医師などから受ける相談、調整、倫理問題の解決を図る倫理調整、看護者への教育、現場で行う研究があります。
専門看護師になるには、正看護師の資格が前提です。そのうえで、看護系大学院修士課程の修了、日本看護系大学協議会が定める専門看護師教育課程基準の単位を取得しなければなりません。
また、実務経験を5年以上、うち3年以上は専門看護分野の経験が求められます。実際に専門看護師の資格を有する人の大多数は、5年以上看護師として勤務した後に大学院へ進学しているのです。
これらの条件を満たしている人は、認定試験を受験できます。認定審査は書類審査と筆記試験が行われ、合格すると専門看護師認定証が交付されるのです。
現在、日本には約120万人の看護師がいますが、専門看護師は2700名ほどしかいません。ハードルは高いですが専門看護師に挑戦することができれば業務の幅が広がりますし、納得のいく看護を提供できるでしょう。